3Dクリエイター向けPCの必要スペックについて

2017年12月末にSycom Aqua-Master X399Aを購入しました。その時にいくつかのベンチマークを取ってまとめようと思ったら、あっという間に2019年に入りました。早速ですがベンチマークや使用体験も含めて、3DCGクリエイターの視点から紹介したいと思います。

現在、フリーランスの3Dアーティスト、プロダクトデザイナーとして活動している私にとって、パソコンは無くてはならない、とても大切なツールです。一日多いときに12時間も使い込んでいます。また、個人でやっているため、一人のキャパが決められており、仕事効率化と生産性を高めるツールの一つとして、パソコン選びに気を使っています。

まずは現在所有している4台と過去の1台Windows PCを紹介。

1.メインPC:マウスコンピュータデスクトップ型。CPU/i7-4790K、メモリ/32GB、グラボ/QuadroK4200、ストレージ/HDD3TB+HDD6TB+SSD1TB。主にModoモデリング、静止画レンダリング、AE動画編集など

2.レンダリング専用PC:Sycomデスクトップ型。CPU/AMD Threadripper 1950X、メモリ/64GB、グラボ /GTX1060、ストレージ/SSD500GB+HDD3TB。Modoにて動画シーケンスファイルレンダリング専用

3.ノートPC:DELL inspiron/15.6インチ型、CPU/i7-6770HQ、メモリ/8GB、グラボ/GTX960、ストレージ/HDD1TB。書類資料の管理、企画提案資料の作成。取引先に提案説明用など

4.2in1PC:レノボMiix510/12インチ型、CPU/i5-6200U、メモリ/8GB、ストレージ/SSD250GB。Windows10中国語の環境になっており、翻訳や中国市場調査に活用

5.ちょっと前まではマウスコンピュータのi7-3770K(16GB/GTX670)がメインPCでしたが、ある日Windows7更新の後に急に電源が落とすような不具合が出てきて、OSを入れ直しても直らないため、じゃんぱらに下取りしてもらいました。

3DCGをメイン業務にすると、どうしてもCPUやグラボ(グラフィックボード)性能に影響されます。しかしネット上ゲームPC関連情報が多いものの、3Dクリエイター向けの情報が少なかったため、20年間PC選びの経験(自宅7台、会社3台)で自己流のPC選ぶ手法を少しずつ確立してきました。

■CPUについて

Octane renderなどGPUレンダラーを除き、ModoなどCPUレンダラー中心の3Dソフトにおけるレンダリングスピードの高速化するは、ベースクロックは高く、コア数の多いCPUが有効です。特に2017年AMDからThreadripper製品発売することにより、メニーコアの時代に入り、個人3Dユーザでも簡単にミニレンダーファームを構築できるようになりました。

これからレンダリング用PCの購入を検討している方は、V-RayのCPU/GPUベンチマークサイトはお勧めです。ベンチマークソフトをV-Rayからダウンロードして実行すれば結果が分かります。ダウンロードしなくても、CPU/GPUが分かればベンチマークリストからCPU/GPU名(i7 4790Kや6770、GTX2080などを)調べる事もできます。

下記画面キャプチャ―は4台のパソコンのCPU/GPU(グラフィックボード)のベンチマーク結果です。

vraybenchMark_compare

CPU:AMD TR 1950X < Intel i7-4790K < Intel-6770HQ < Intel-3770K

GPU:nVidia Geforce GTX1060 6GB < GTX670 < GTX960M < QuadroK4200

16コア32スレッドのTR1950Xは最も速いの45秒でリードし、Devil’s Canyon4790Kより1分54秒も早かったです。実際の運用にもそのまま反映されています。例えば現在進行中の4K動画プロジェクトに約1万4Kフレーム(解像度3840×2160ピクセル)のレンダリングが必要ですが、Intel i7-4790K(Modo902)で1フレームのレンダリング時間は14分超に対し、AMD TR1950X(Modo12)ただの4分弱です。もちろんModoの最新バージョンによるレンダリング性能向上の影響がありますが、3倍ぐらいの差もびっくりですね。昔時々100時間もかかったレンダリングも現在はせいぜい30~40時間以内に収まります。

注意点:

1.冷却:AMDのThreadripper1950Xのパワーは絶大ですが、排熱も凄まじく巨大な空冷ユニットが要求されます。長時間運転を考慮しメンテフリーの水冷にしました。ケースはFractal designのDefine R5で、エアフロに関して、主に背面/正面吸気上部へ排出になります。

2.電源:システム全体軽く40万円超えたため、APCのUPS(無停電電源装置)も追加購入して、急な停電でも安心。

3.性能:AMD Threadripperのベースクロックは3GHzしかなく、Adobe Aftereffectsなどを利用するときに遅く感じることがあります。例えばAftereffectsにて16秒尺簡単なアニメーション(エフェクトはレンズボケ、明るさ調整のみ)をレンダリングする際に20分以上かかり、同じ構成のシーンは4790Kにて15分以内完成できるものです。下記画面キャプチャ―にある「タスクマネージャー」にあるCPU使用率は16%しかありません。Adobe製品はマルチタスクをサポートしていないため、コアがあってもCPUが遊んでいます。もし仕事はAdobeCC製品が多い場合には多コアよりベースクロック高いIntelのi7-7700Kはコスパ的にいいかもしれません。

4.長時間レンダリング:2台PC平均24H以上、最長100H以上連続レンダリングがあり、特に問題がありません。PCの安定性について重要なポイントはケース内部の熱管理と思います。ホコリはCPUの冷却に悪い影響を及ぼし、マザーボードや電源にも不具合を起こすことがあります。私の場合に毎年5月にPC内の大掃除を行います。

ソフト的な不具合や更新なども要注意です。例えばModo12が時々保存できなくてフリーズすることがあり、Windows 10 Home の更新による再起動もあります。時々の進捗確認と事前にOSの更新チェックは欠かせないことです。また、水冷クーラーでファンの音が聞こえなくなって、とても快適ですが、PC自体レンダリングしていることも忘れがちになります。

5.個人的にCPUをオーバークロック(OC)できるものを選びます。例えばIntelにK、AMDにXが付くもの。実際の運用にOCはしないですが、OC可能による耐性という裏付けのない安心感があります。以前i7-3770無印のマウスコンピュータPCが購入後2年目のある朝にいきなりマザーボードから火花が立ち、CPUとともにあの世に逝きました。定期的に内部清掃するのに。代わりに購入した中古の3770Kとゲーミング用マザーボードは下取りまでの三年間は無事でした。以来デスクトップPCはOC可能のものを選ぶようになりました。

2018-01-07b

メモリについて

Aftereffects動画編集やModoにてレンダリングを行う場合、メモリは多ければ多いほどはいいです。Modo801/i7 3770K/16GB構成のPCに本当に苦労していました。ちょっと重たいシーン(クルマ2台分ポリゴンメッシュ、Subdivision適用)をレンダリングするとほぼ固まります。32GBメモリのi7-4790Kに移すと問題なく6台分のクルマのメッシュデータがあってもストレスなくレンダリングが進めます。しかしAftereffectsは異なり、64GBメモリの環境で初めてメモリが足りないというアラートが出ていました。AEを再起動してほかのプログラムすべて閉じても、メモリがすぐ一杯になります。詳細原因はまだ良く分かりません。

aememoryグラフィックボードについて

個人体験談から言うとクルマ2台分のポリゴンメッシュを操作する際に、QuadroK4200(発売時10万円台)とGeforce GTX 1060(現在3万円弱)に関して、RhinocerosやModo、Fusion360においてよほど大規模なシーンではない限り、Geforceのカードでも問題がないかと思います。

以上ですが、3DCG向けPCスペックに関する簡単レビューですが、参考になればうれしいです。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中